2024.10.02 upload
GOING UNDER GROUND インタビュー
「エレキギター、ベース、ドラム、ボーカルっていう古のロックバンドのかたちでやればいいんじゃないの?」と思ったんです―― 松本素生
2024年6月にGOING UNDER GROUNDがEP「爆音ノ四半世紀ep」をリリース。26年目のGOINGの現在地を明確に打ち出した作品になった。彼らは、前作『あたらしいともだち』で音楽に対してのあくなき欲求をかたちにし、バンド史上最高傑作といっていいアルバムをつくりあげた。バンドを存続させるための音楽とかライブを持続するための音楽ではなく、バンドが音楽を求めた結果、出てきた珠玉の作品群だった。GOINGは以前のようにメジャーレーベルから作品を出しているわけではない。ところがメジャーでリリースしたどの作品よりも音楽的なスケールは大きかった。あれから2年を経てリリースしたのがこの「爆音ノ四半世紀」だ。前作から「コロナ禍の憂い」を取り除き、バンドサウンドにフォーカスし、さらにギアを上げて完成させた4曲だ。バンドの勢い・加速力をそのままレコーディング。結果、一点の曇もないサウンドに仕上がった。4曲の楽曲はいずれもこれからのGOINGを照らしているようだ。4曲目の「屋根の上のSSW」だけが2014年の作品だが、アレンジの力強さは他の3曲と同列だ。リリースから3ヵ月が経過したが、どうしても話を訊きたくて3人に登場してもらった。
●取材・文=森内淳
■ 学生がずらーっと囲んで、ぼくらのレコーディングを見てるんです
―― 6月と7月は超絶忙しくてリリースから3ヵ月も経ってのインタビューになりました。
松本素生 全然、大丈夫です。これがメジャーじゃないよさですよね。いつだって売出し中という(笑)。
―― 「爆音ノ四半世紀ep」は4曲入りのEPになりました。バンドサウンドを主体にした作品に仕上がっています。
松本 コロナ禍で『あたらしいともだち』を作って、リモートだったり、そういう新しいやり方でレコーディングをやってみたんですけど、ま、飽きたということですね。
―― レコーディングのやり方に飽きた、と。
松本 自分たちの指向として「エレキギター、ベース、ドラム、ボーカルっていう古のロックバンドのかたちで、歪んだギターでやればいいんじゃないの?」っていうのをナカザ(中澤寛規)と話してて。自分たちが90年代に聴いていたオルタナとかUSインディーとか、ああいうものを全部ひっくるめてロックバンドのかたちでやるというのがまずテーマにあって。そこからだよね?
中澤寛規 アルバムとかEPというかたちの話をする前に「爆音ノ四半世紀」という曲ができて。これは絶対にレコーディングしたい曲だから、どういうふうに録音しようかということになって。それまでデータのやりとりが主流というか、そのやり方をコロナ禍のときに覚えたんで、前のアルバムは半分くらいをそういうかたちでつくったんですけど、「爆音ノ四半世紀」はそういうやり方でつくる曲じゃないよねって言って。「じゃスタジオでレコーディングしたいね」っていうところから、だんだん具体的に「こんな曲もあるし、あんな曲もあるから」と言われて。「じゃEPにできるんじゃないか?」みたいな。
松本 とにかくDTMとか若い子たちがパソコンで器用につくるんですけど、なんかねえ、つまんないんですよ。それが駄目とかではなくて、演奏としてものすごく盛り上がりに欠けるんですよね。とにかく今回は普通にスタジオでギターのいい音で録りたいなというのがあって。そのときにぼくがたまたま外の仕事で、ジョナゴールドというアイドルの子に曲を書いたんです。ぼくはDTMができないので、マニュピレーターのような感じで、共同プロデュースを、銀杏BOYZでギターを弾いてて、元々The Cigavettesというバンドをやってた山本幹宗にお願いしたんですよ。そしたら幹宗が「いいスタジオがある」と言ってきたんですよ。ビンテージの機材も使い放題っていう。本当は30万円くらいかかっちゃうところを今だったら無料で使えるよって。
―― そんなスタジオがあるんですか!?
松本 京都の精華大学にあるスタジオで。
―― わざわざ京都まで行って録音したんですか?
松本 ぼくの実家が京都なんですよ。
―― あ、そうなんですね。
松本 京都まで往復2時間くらいかかっちゃうんですけど。
中澤 今までも関西方面にライブに行くときは、素生の実家に前のりで1泊させてもらってるんです。そこから1時間くらいかけて大阪まで行ってライブをやる、みたいなことが、ここ何年も定番化してて。それで京都の大学でレコーディング科みたいなのがあって、そこにスタジオがあって、そこの教授が機材マニアで、プロのレコーディングの様子を学生に見せるという条件で、授業としてレコーディングの模様を見てもらったんです。
石原 聡 だから学生がずらーっと囲んで、ぼくらのレコーディングを見てるんです。
松本 ぼくらはバンド歴が長いもんだから、そうやって見られていても、そんなことでは気が散らないから「全然OKですよ」みたいな(笑)。「お菓子とか食べなよ」みたいな(笑)。
―― タフですねえ(笑)。
松本 レコーディングでは自分たちでやれることは全部自分たちでやって。それを見てもらって。
中澤 学生が見ている環境が気にならないくらい、久しぶりに3人が顔を突き合わせて、ドラムのカウントでバンってやってるのが楽しかったんですよ。
松本 くるりもそこのスタジオで録っているんですよ。その音源を聴いていても、むちゃくちゃ音がいいなと思ってて。
―― たしかに「爆音ノ四半世紀ep」も音がめちゃくちゃいいですよね。
松本 いいんですよ!
中澤 そのスタジオは佐久間正英さんが設計に携わっているんです。
松本 佐久間さんは元々そこで教授をやるつもりだったみたいですね。
―― そう言われると腑に落ちますね。このEPの音ってメジャー感があるんですよね。
中澤 そうなんですよ。
松本 そのスタジオを使えるというので、だったら今まさに自分たちで指向しているやり方でできるなと思って。幹宗にコーディネートとプロデュースを頼んだんです。
―― 学生の皆さんはバンドのレコーディングをじーっと見てるんですか?
石原 何を質問するわけでもなく静かに見てましたね。
松本 なかには寝てる奴もいました(笑)。だけど、レコーディング風景を見る機会なんてないから、みんな、相当面白かったらしいですよ。「レコーディングってこうやってやってるんだ?」って(笑)。俺たちは他のミュージシャンとやり方が違うんですよね。今のミュージシャンみたいにデスクトップに向かってやってるわけじゃないから。
石原 波形を見て切ってみたいなやり方じゃないからね。
松本 「じゃ行きまーす!」みたいな感じでやって「お、いいね」って言って、終わっちゃうとか(笑)。それが新鮮だったんじゃないですかね。あとね、編集をしないっていうのも今回のテーマだったんですよ。細かいところはいろいろあったんですけど。
―― ということは、ほぼ一発録りだったんですね。
中澤 基本的にはそうです。
松本 歌のピッチとかも直さない、みたいな。
■ バグがない音楽は自分の感性をすり抜けて行っちゃうんです
―― 前作『あたらしいともだち』と今作とでは作り方が全然違うんですが、前作は前作でとてもいいアルバムで……
松本 『あたらしいともだち』は今でもめっちゃ気に入っているんですけど、ただ、「ボーカルをこんなにきれいに録らなくてもいいのにな」「録ったままの音じゃ、なぜ駄目なんの?」っていうことをナカザに文句を言ったりとかしてました(笑)。
中澤 俺に言われても(笑)。前作はコロナ禍で環境的な制約があるなかでやったっていうのもあるんで。だけど自分が理想としている音像だったり歌の感じだったりとかは自分のなかにみんなあるから。なんかもっとそこはもっと自分の思い描いているものにしたいとかはありましたね。
松本 例えば、今、どんな音楽でもサブスクで聴けるじゃないですか。そうすると第一線で活躍している人たちがみんな同じ音づくりになっているんですよ。そうなるとつまらないし、そういう音のどこがいいのかわからないんですよ。たまにデモテープみたいな音でそのままアップしているやつとかを聴くと「なんだ。これ?」ってなるし。バグがない音楽とかって、やっぱり自分の感性をすり抜けて行っちゃうなあと思っていて。自分がそう思っているのに、自分がそういうふうになるのは嫌だったから、いい曲をいい演奏でそのまま録って出せばいいじゃんってなったんですよね。それをやりたかったっていうのはあります。「いいじゃん、ギターとベースとドラムだけで」って。
―― まあGOINGはロックンロールバンドですからね(笑)。
中澤 そうなんですよね。去年、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)とライブをやったのもけっこう大きくて。
松本 そうだね。
中澤 アジカンはスタンダードなロックンロールバンドのスタイルで日本のギターロック界を牽引してちゃんと走っているバンドで。一緒にやっていて、「これでいいんじゃない?」という話になって。そのあと、ワンマンもあるというのでメンバー3人で遊びに行かせてもらったんですけど「アジカン、かっこいいな。俺たちもこの感じでいいのにな」と思いましたね。そうやっていろんなタイミングが重なったんですよね。
―― 収録曲は4曲ともめちゃくちゃいい曲なんですよね。
松本 いい曲だなあと思います。
―― 短いスパンでいい曲を量産できているということはバンドの状態がすこぶるいいんだろうなあ、と。
松本 そうですね。よくなかったらやってる意味がないですからね、そもそも。
中澤 曲ができてからEPが完成するまで早かったよね? 録音は何月にやったんだっけ?
石原 5月にレコーディングして6月に出した。
松本 5月10日にレコーディングが終わって6月17日には出せたんですよ。
中澤 素生と幹ちゃんと京都でレコーディングをやろうぜって下北沢の飲み屋で話したのが3月。
松本 3月31日だね(笑)。
中澤 そこから京都のスタジオをおさえてもらって。
―― このEPの印象は、バンドを持続させるために新曲を作るとかライブをやるために新曲を作るとか感じではなくて……
松本 ああ、そうですね。
―― 新曲を作らずにいられないという気分が伝わってくるんですよね。
松本 そうなったのは自分たちでその失敗をめちゃくちゃわかっているからだと思います。ライブをやるために曲を作るとか何かのためにやるとか、本末転倒をやってきたっていうのがあるからこそ、今はせっかく3人でやっているんだから、ひとつも不純物を入れたくないなという。
中澤 それはある。
松本 過去に散々それをやってきたんですよ。
中澤 いろいろね、身に覚えはあるよね(笑)。
―― この曲を今、歌いたい、演奏したいっていう衝動がEPから伝わってきますよね。
松本 それがいいなあと思って。今までいろいろ新曲を出してきたけど、「爆音ノ四半世紀」に関しては、直接、感想をメールでもらったりするんですよ。やっぱりこういうふうに書かないと人には届かないなあと思って。それは一個わかりましたね。
中澤 リアクションも総じていいですし、やっぱり本気を出した感みたいなのがあるみたいですね。いつも本気なんですけど、『あたらしいともだち』っていうのはちょっと……
松本 レイドバックしてたからね。
―― コロナ禍という状況もありましたからね。
中澤 そのままそのときの気持ちをパッケージしましたっていうところがあるんだけど、このEPにはもう一歩、本気を出したところを見せなきゃなというところもあって。聴いてくれている人にはそこを感じてもらえてるとは思うんですよね。
松本 初見のお客さんとかも一番食いついてくれますよね。この前、レッドクロスでボヘミアンズと一緒にやったじゃん。
中澤 うん。
松本 あのときはボヘミアンズのお客さんのほうが全然多かったけど、「爆音ノ四半世紀」があったから、そのテンションで大爆発ができたというか。なんかこれだったんだなあと思いますよね。
―― たった1曲の新曲でライブの様相がガラッと変わることってありますからね。
中澤 ありますね。
松本 あとバンドって自分たちが「いい曲だろ?」「好きだなあ」っていう曲をつくらないと前に進まないということもわかりましたね。そうじゃないともう無理っていうか。だからいい曲が書けなくなったらもう終わりだよね。
―― そこは頑張ってもらわないと(笑)。
松本 そうなんですよ。このEPを作ってすぐにまたEPを出そうかと思ってたんですけど、なかなかどうして、曲ができなかったんですけど、この前、できたからよかったなあと思って。だけど、思いの外、歌詞とかに言及されることが多かったかなあ。「この瞬間の為にちゃんと負けてきた」とかね、「すごいね」って言われたり。
―― たしかに歌詞も強いですよね。
松本 そうなんですよね。
―― ただそう言ってくる人もたぶん楽曲全体の強さが影響して、そう言わせているところもありますよね。
松本 かもしれないですね。歌詞だけじゃなく全部なのかもしれないですね。
■ バンドをやるときには絶対に楽しいというところがゴールじゃないともう意味がない
―― そういう意味ではプロデュースもよかったですよね。
松本 すごかったですね。
―― 共同プロデューサーの山本幹宗さんはギタリストなんですよね?
松本 そうです。もともとバンドのフロントマンというかボーカリストで、くるりのディレクターもやってたんですよ。
石原 そっちのほうが長いんですよ。
松本 一旦、自分のバンドを辞めて、くるりのディレクターになって、くるりでもギターを弾いて、というのをやりながら銀杏BOYZもやってたりとか。歳下なんですけど。相当優秀で。あとGOINGのことも好きだっていうこともあって、話は早かったよね。
中澤 早かった。もともと自分もロックバンド出身だからUKロックを指向していることもあって、会話がすごく通じるというか。「ここ、ビートルズみたいなコーラスが欲しいよね」みたいな。
―― コーラスとかハーモニーが効いてるんですよね。
松本 これは幹宗のおかげです。
中澤 そこはもう全部お任せくらいの感じで、「ここにいい感じの『ホワイト・アルバム』みたいなコーラスを乗っけてよ」って言って。
松本 だから今回、キーボードが入ってないんですよ。鍵盤を入れたりすることがちょっとはあったんですけど、今回はほぼほぼ入ってない。ビートルズも、あのハーモニーがあるから鍵盤がなくても音が足りなくないんだなと思って。
―― たしかにそうですね。ビートルズの場合、ハーモニーは重要ですからね。
松本 超重要なんですよね。
中澤 でもコーラスをやるのってほぼ、ぼく一人だったんで、超大変でしたけどね(笑)。丸投げしたはいいけど、すっごい複雑な3声のコーラスがバーって書いてあって、じゃ1本目はナカザ、2本目はナカザみたいな(笑)。ここだけ素生くん、みたいな(笑)。
―― 大変だっただけに、サウンドやコーラスやとにかくメジャー感があるんですよね。バンドはすごくいい進み方、歩み方をしていますよね。
松本 『あたらしいともだち』を出してからずっとライブをやってましたからね。自分たちでライブの企画をやっているなかで、バンドがどんどん楽しくなっていくわけじゃないですか。バンドが楽しいからあれやりたいこれやりたいって思いついたことも、メンバーが3人しかいないから、「いいね」ってすぐに決まるんですよ。だからストレスもないしね。あとは売れるだけだけど(笑)。
中澤 そうですね。もうちょっと潤えばいいかな(笑)。
―― それは悩みどころですよね。DONUTもどこかでもっと広く一般大衆にアクセスしたいということはあるんですけど、でも、けっきょく地道に本をつくるとか、GOINGの場合はライブをやるとかしかないんですよね。
松本 ぼく、それでいいと思いますよ。
中澤 けっきょくはそこに行き着いちゃうんですよね。
松本 そもそも論になっちゃいますけど、バンドなんてお客さんが0人から始まっているわけじゃないですか。どんなバンドだって。そう考えたときに、客を増やすためにどうこうとかって0人が1人になるときに考えてなかったなと思って。
―― 昔はラジオの音楽番組が力を持っていましたが、今はなかなかラジオからのヒットってないですからね。
石原 文化としてないですよね。
―― そうですね。ラジオからヒットが生まれる文化はほとんどないですよね。
松本 最近、SCOOBIE DOのコヤマシュウさんと初恋の嵐でベースを弾いている隅倉弘至さんとぼくでレコード会っていうのをやっているんですよ。
―― ああ、南青山のBAROOMでやってるやつですね。
松本 そうです。バーにお客さんが30人くらい来るんですよ。
―― そんなに来るんですか?
松本 ただただ自分たちの好きなレコードをかけてるんですけど、それがめちゃくちゃ楽しいし、これだけレコードを聴きたい人がいるんだな、と思って。なんかそうやってお金を儲けるみたいな感覚じゃなくて始めることって大事だなと思って。発信するという意味で。しかもフィジカルにやれるのはいいですよね。そういう企画ならいくらでもやっていいかなと思ってるんですけどね。近道っていうか、例えば、スポンサーを見つけてきてラジオをやってというのだと、たぶん、また本末転倒になるというか。最初は誰からも頼まれてないことをやらないと意味がないですよね。
中澤 そもそもバンドがそうだからね。続けてくれとも言われてないしね(笑)。
―― カンフル剤としては、例えば、思い切って日比谷野音とかおさえるという方法もありますよね。
松本 それね、他の人にも言われました。
中澤 だけどそうやって打って出るタイミングは絶対に必要だな、と思いますね。
松本 たしかに今のライブ活動の状態に飽きている自分もいるんですよね。ここでこういうライブをやってこれくらいの動員があって、というのが見えてしまうと、面白くないな、みたいな。これをずっとやるのかな、みたいな。飽きたくないなというのがあるから。
中澤 そこはもうちょっと欲張っていいところだと思うけどね。
松本 バンドをやって楽しいっていうのが年々強くなってるのと同時に、身体の衰えも最近すごく感じるからね。ライブを2連チャンとかやると酒も飲みたくないくらいに疲れてるなとか。この前、ライブの1曲目でぎっくり腰になったりしたんで。
中澤 年齢にだんだん抗えなくなってくるところもあるからね。ぎっくり腰だとか熱中症だとかバンドのメンバーがバタバタ倒れていくんですよ(笑)。
松本 8月に大阪城野音で20代しか出ないようなフェスにベテラン枠で出たんですけど、3人とも熱中症で倒れました。そう考えると時間は有限だなと思って。だからバンドをやるときには絶対に楽しいというところがゴールじゃないともう意味がないっていうか、反省会なんかしてらんないというか。
中澤 してられない。
松本 時間がもったいないよね。
―― 今、スタジオレコーディング作品がすごくいい感じだから、この流れを未来に繋げたいですね。これから先はどういった構想を持っているんですか?
松本 EPをもう1枚出したいなあというのはあります。また京都で録りたいなあと。あとこのレコーディングのやり方でアルバムをつくりたいというのがあります。とりあえずもう1枚はEPかな。
―― 今の時代、EPだろうとアルバムだろうとあんまり関係ないですからね。このEPだってアルバムくらいの威力を持っていますし。しかし、このGOINGのEPもそうだけど、ボヘミアンズもそうだし、暴動クラブ、hotspring、福岡の奏人心と、ロックンロールバンドの新作が本当にぶっ壊れててやばいんですよね。
松本 器用にやってみてもできないって、ロックンロールバンドがみんな気づいたんじゃないですかね(笑)。なんか本当にいい曲ができたからCDをつくってツアーに行きますとか、普通のことをやってればいいのかなって思いますよね。
石原 俺らがバンドを始めた頃の感じになればいいんですよね。
―― たしかにそうですよね。
松本 自分たちもメジャーカンパニーでやってきて、いろんな人がいていろんな役割があってっていうのもあったけど、3人になったときに、いい曲ができてレコーディングをしてライブをやってというところで完結してたんだっていうことがわかりましたからね。あとはつまらなくなったりとかはしたくないから、そこは自分で工夫したり考えたりはしますけど、いろんな人に聴いてもらいたいというのは、実はそこまで一生懸命に思ってないというか、それよりは自分たちがやりたいことを一生懸命にやるという、それしかないなって思いますね。一生懸命にやろうという気にさせるのは楽曲だから、そこはメンバーと意見を交わしてね。
―― まあいい作品を立て続けに出せているんだから、GOINGは大丈夫だと思います。
松本 そこは自分自身に「俺は天才だなあ」って言い続けてますけどね(笑)。「こんな曲、誰にも書けないだろう」って(笑)。
―― それ、めちゃくちゃ大事ですね。とくにロックンロールバンドはそうじゃなきゃ駄目ですね。
中澤 自画自賛はありますよね。こんなバンドいないぜって(笑)。
松本 他のバンドでも、自分たちの曲をマジでいいなと思ってやっているバンドを見ると、こっちが嬉しくなりますからね。こうでないと駄目だよねっていうのは、寝る前にいつも思ってます(笑)。
© 2024 DONUT
INFORMATION
EP「爆音ノ四半世紀ep」
2024年6月16日リリース
収録曲:1. 爆音ノ四半世紀/
2. サワイ・ヘブン/
3. 火星/
4. 屋根の上のSSW
※オンラインでの購入:https://goingunderground.booth.pm/
LIVE
GOING UNDER GROUND ワンマンライブ
"思春期のブルース"25th Anniversary LIVE 『四半世紀のブルース』
2024年11月30日(土) 新代田FEVER
開場11:30/開演12:00
前売¥5,000(税込/1drink代別)
イベント出演情報
2024年
11月4日(月・祝) 埼玉 熊谷市立文化センター 文化会館
11月10日(日) Yogibo META VALLEY
11月11日(月) Yogibo META VALLEY(松本素生の弾き語り)
■ライブの詳細は諸事情により変更になる場合があります。必ず公式サイトやSNSで最新情報を確認してください。また上記以外のイベントの出演情報なども公式サイトやSNSでご確認ください。
公式サイト:https://goingunderground.tokyo/contents/live