カタヤマヒロキのコラム「食べロック２」
■カタヤマヒロキ（Dudes、Lüstzöe）のコラム「食べロック2」
A級やB級といったカテゴリーを超え、食へこだわり、食べまくるロッカー、カタヤマヒロキがお送りする食のコラム「食べロック２」。ほぼ月1で「食」を投下！
●プロフィール：カタヤマヒロキ／ボーカリスト。ソロプロジェクト「KTYM」始動。Dudes、LüstZöe、地獄ヘルズ ボーカル担当。ラジオのDJも担当。Droogは無期限活動休止中。公式サイト：https://ktym-jpn.com
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第15回：「うに is Beautiful」
2021.07.14 upload
0か100しか存在しない食べ物が世の中にある。
それが、うに。
小さな頃に突拍子もなく、白い木箱に入ったうにが食卓に並ぶときがあった。
父親は今考えると恐らくヤクザの子分的な存在で、その親分みたいな人から貰ったのか、はたまた売りつけられていたのか定かではないが、たまにうにが家にあった。
家族が有り難がって食べてる様子を見て、「これはありがたい食べ物なんだ」と幼心に認識した。
ところが、ある日同じ食べ物とは思えないくらい美味しくないうにを食べて「うにって大したことないのかもしれない」とも思った。
その後、成長するにつれ“美味しいうに”と“そうでもないうに”があることを知り、冒頭の結論に至る。
うには美味しいものとそうでないもの、その差が激しい食べ物だと思う。
ヴィジュアルも素晴らしい。
あんな毒々しいトゲの中に、濃厚でクリーミーな旨みのかたまりが入っている。
はじめてうにを食べた人に感謝だ。
他にこんな食べ物、存在しない。唯一無二の存在、うに。
今回はそんなうにで、驚くほど美味しいものと出会ってしまったので書いていきたい。
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それは、「うに むらかみ」というお店。
北海道の函館に本店があり、通販もやっている。
その通販のうにを以前いただいて食べたら、目が覚めるほど美味しかった。
あまりに美味しいものを食べたときになる、
「？？？？？？？？？？？？？？？？
？？？？？？？？？？？？？？？？？
？？？？？？？？？？？？？？？？？
？？？？？？？？？？？？？？？？？
？？？？？？？？？？？？？？？？？
？？」
状態に陥った。
大袈裟ではなく、涙がひと粒こぼれ落ちた。
それからと言うもの、ここのうにを定期的に通販で頼むようになった。
値段も本店で食べたらうに丼が6,000円くらいするらしいが、通販だと半額くらいである。
250g バラ詰め。
時期によって種類が異なり、この時は「エゾバフンウニ」がメインで入っていた。
利尻・礼文島からやってきたというエゾバフンウニ。
ものすごい甘みがあり、苦味などのクセはない。ミョウバン不使用でいわゆるミョウバン臭さなどもない。
舌触りは高貴にすら感じる。
この時は「キタムラサキウニ」。
色味が黄色く、函館産のキタムラサキウニ。
程よく苦味があり、嫌な感じでは全くないが、わりと通好みといった感じ。素人的にはエゾバフンウニの方がわかりやすく美味しく感じた。
届いたら、まずはそのままでひとくち食べてうにの風味を楽しむ。
お供は缶ビールをカッチンカッチンに冷やして、Amazonで買った小さなうすはりグラスに注いで飲む。
その後はお気に入りの荒めの岩塩で食べる。
めちゃくちゃ美味い。
次はわさびと海苔。
わさびはこだわった方が勿論良いのだが、あんまり詳しくないため、スーパーにある一番安いチューブの物よりワンランクだけ高いものを買ったら美味しくてリピートしてる。
海苔はバンドの大先輩である宙也さんが送ってくれた大分産の海苔。
冷凍しておいて、食べる前に軽く炙るとパリッとして抜群に美味い。
缶ビールを飲み終わったら、本当は日本酒が良いのだろうが、あえて赤ワインでいってみたら意外と相性がよい。
手巻きにして食べてみる。
ここまできたらお米にもこだわりたい。
STAUB鍋で炊いてみた。
このひと手間で幸福度が上がる。
と、今回はうにについて書いてみたが、
このうには文句なしで極上の美味さだと思う。
勿論宣伝でもなんでもなく、単純に好きなのでその気持ちを書いた。
「もう外食でうにを食べなくてもいいかもしれない」
そう思えるほどのうに。
大切なひとにも送りたくなるようなうに。
そんなうにを愛してる。
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余談だが、いくらもめっちゃ美味しかった。
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口に入れた瞬間BGM
ニコラ・ピオヴァーニ「La vita è bella」
（1997年 映画『ライフ・イズ・ビューティフル』）
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