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カタヤマヒロキのコラム「食べロック2」

カタヤマヒロキ(Dudes、Lüstzöe)のコラム「食べロック2」
A級やB級といったカテゴリーを超え、食へこだわり、食べまくるロッカー、カタヤマヒロキがお送りする食のコラム「食べロック2」。ほぼ月1で「食」を投下!
●プロフィール:カタヤマヒロキ/ボーカリスト。Dudes、LüstZöe、地獄ヘルズ ボーカル担当。ラジオのDJも担当。Droogは無期限活動休止中。公式サイト:dudes-official.com/katayama

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第2回:「50年以上続く老舗洋食店“アカシア”の名物ロールキャベツシチュー」

東京へ住む前は、地元の大分と東京を行ったり来たりしていた。
2週間くらい東京へ来ては、大分へ帰り、また東京へ来る……そんな生活を2年間くらい続けていた。
東京へ滞在する際は色々な街でウィークリーマンションや寮などに泊まっていた。
東中野、恵比寿、西新宿……。

西新宿にいた頃に教えてもらった新宿の老舗洋食店「アカシア」。
アルタのすぐ裏にひっそりと佇み、あのタモリさんや北野武さんも愛したというお店だった。



昔ながらのレトロな店構えがオーラを放っている。



木の枠や扉に歴史を感じる。



目印の看板には「当店独特料理ロールキャベツシチュー(ライス付)」の文字。

ど、独特料理とは……。
この「当店独特料理」というキャッチコピーが非常に言い得て妙なのだ。

「カランコロン……」

店内へ入ると、暖かい雰囲気が充満しており、マスターらしき男性から席に案内される。
意外に広い店内は右と左にホールが2つあり、席の間隔もゆったりとあり、とっても落ち着く空間。



メニューの数は多く、その表記からお店のこだわりが伝わってくる。



「ポークシチュー、ビーフシチュー
極辛カレーライス、ミートポテトコロッケ
釜揚げソーセージのソテー
(にんにくとマスタードの入った詰めない自家製ソーセージ)」

……どれも魅力的。
だが、やっぱりこれを食べなきゃ始まらない「独特料理ロールキャベツシチュー」



シチューだけあって、ホワイトスープがたっぷりと入っている。

「ズズズ……」

ひと口飲むと、小麦粉を使って粘度高めに仕上げられたコクのあるソース、想像していたホワイトシチューの甘い味付けではなく、だしや和を感じる味に脳がバグる。



キャベツが箸で切れるまでじっくり煮込まれたロールキャベツには、しっかり挽かれたひき肉がたっぷり詰まっている。

この肉もしっかりと肉の味がして、なんというか、全体的に想像していたより「パンチのある料理」なのだ。
その味からライスが付いてくる理由にも納得。
ライスと合う。

初めて食べた時は、この今まで食べたことない味に頭が付いていかず、お店やロールキャベツシチューという料理は印象的だが、「あれ? どんな味だったか説明できない……」となる。
そう、まさに「当店独特料理」。

だが、しばらくすると「また行きたい……」と思うようになり、2、3回行くと味をだんだんと覚えてきて、無性に食べたくなる。
50年愛される理由はこの異質感と中毒性なのだと思った。

そして、他の料理も魅力的な「アカシア」



「極辛カレーライス」

「激辛ではなく『美味しい辛さを極める』という意味でゴクカラです美味しい辛口のチキンカレーです。」
とメニューに記載されている通り、辛いだけじゃなく、しっかりと丁寧に作られてる本格的なチキンカレーだった。

店内BGMは、T.REXやティアーズ・フォー・フィアーズが流れており、至福の時間だった。


これは余談だが、ティアーズ・フォー・フィアーズというバンドを知らなくて、店内に流れていた音楽が良くて、すぐさま調べたら「シーズ・オブ・ラブ」という曲だった。
帰ってすぐに他の曲も聴いたが、どうも惹き込まれなかった。とほほ。
だが、この「シーズ・オブ・ラブ」という曲は自分の中で大切な一曲となった。

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口に入れた瞬間BGM
ティアーズ・フォー・フィアーズ「シーズ・オブ・ラヴ」
(1989年9月アルバム『シーズ・オブ・ラヴ』からの先行シングル)
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