
September JAM
2026年9月21日(月・祝)〜11月3日(火・祝)
福島県耶麻郡猪苗代町
■ INTERVIEW:箭内道彦と菅真良が語る「September JAM」の全貌
芸術祭と音楽やコンサートを掛け合わせて街全体を舞台にしたロングランの一大イベントをやりたいという構想があったんです
――菅真良
アートはつくることだけに価値があるのではなくて、それを受け取る・観る・体験することもアートだと思うんですよね
――箭内道彦
取材=秋元美乃/森内 淳
2026.06.29 upload

2026年9月21日〜11月3日、福島県猪苗代町にて新たなイベント「September JAM」が開催される。この「September JAM」は「風とロック芋煮会」(実行委員長:箭内道彦)と「オハラ☆ブレイク」(実行委員長:菅真良)がタッグを組み、総合芸術イベントとして生まれるもので、美術、映画、広告、演劇、演芸、アニメーション、音楽、食文化など、さまざまな表現を体感できる場としてたくさんの企画が予定されている。そこで、ここでは共同実行委員長を務める箭内道彦氏と菅真良氏にいろいろな質問を投げかけ、「September JAMとはどんなイベントになるのか」「今年の風とロック芋煮会、オハラ☆ブレイクはどのように開催されるのか」「街が舞台になるとはどういうイメージなのか」「どのチケットを購入すればどの企画に参加できるのか」などなど、じっくり語ってもらった。長期にわたる壮大なイベントになるため全貌が見えにくかったが、そのひとつひとつを見ていくと、関わる方たちの熱い思いが重なりつながり、一歩一歩の挑戦が「September JAM」というかたちになるのだと伝わると思う。また、各会場については、菅氏が実際の風景や記憶を思い浮かべながら綴ったテキストをぜひ参照してほしい(https://www.septemberjam.com/place/)。東日本大震災発生から15年、そして福島県政150周年。垣根なき総合芸術イベントの全貌を紹介します。
「荒吐総合芸術祭」の構想に
「エディンバラのフェス」をミックスしたら
どんな感じになるのかな、と想像しました
―― まず「September JAM」とは? というところからお伺いしたいのですが。
箭内道彦 構想17年になりますからね。
菅真良 そうですね。最初に箭内さんに相談を持ちかけたのが3.11の震災の前の年、2010年の暮れぐらいですかね。年明けだったかもしれませんが、冬だったことは覚えています。「荒吐総合芸術祭」という仮タイトルの企画書を箭内さんのところにお持ちしました。音楽フェスのように数日かけて設営して、1日、2日の開催があっという間に終わっていくようなものではなくて、芸術祭と、普段僕たちが取り組んでいる音楽やコンサートを掛け合わせて街全体を舞台にしたロングランの一大イベントをやりたいという構想を箭内さんにお話しました。
―― 荒吐総合芸術祭をやろうと思ったきっかけは何かあったのでしょうか。
菅 「瀬戸内国際芸術祭」を2010年10月に見に行ったことがきっかけです。2010年に10周年の「ARABAKI ROCK FEST.」が終わったあと、The Birthdayの事務所の社長だった能野さんと飲んでいた席で「ARABAKIが10年経った中、これからどう組み立てていく? いまのARABAKIでやりたいことはやれているのか?」とご心配いただいたことがありました。僕が「今は何も決められていないんです」と、お答えした際、能野さんから「一度、瀬戸内を見に行ってみたらいいよ」とお話いただき見に行きました。ベネッセがスポンサーで、草間彌生さんほかたくさんの著名な美術家の方が参加されていて、瀬戸内の島全域で開催している芸術祭なんですけど、それを見たときに、例えば大学生が自分たちのペースで旅行をしながら美術作品を鑑賞しながら、楽しそうに作品の横に設置されているスタンプを押している光景が、ほのぼのしていて良いなあ、と思いました。芸術に触れることと、街を散策したり、瀬戸内海の島々を船で巡ったり、各々のペースで楽しんでいて、とても上手な作り方をしているなあ、と。丸3日間滞在し、なんだかすごく勉強になったなあ、と思って帰ろうとしたら、高松の空港でTHE BACK HORNのメンバーたちに出会って(笑)。「高松で何をやっているんですか?」と質問されたので「瀬戸内国際芸術祭を見に来て、これからこういうものをやろうと思っているんだよね」みたいな立ち話をして別れたという。そういう思い出があります。
―― その第1歩として「オハラ☆ブレイク」というかたちにつながったんですね。
菅 「瀬戸内国際芸術祭」に行ったあとに奈良美智さんと知り合って、思い切って、僕の猪苗代での芸術祭の構想を相談しました。奈良さんは僕の構想と福島県で行われる意義を、かなり真剣に考えてくださり、世界各国の作家さんにお声をかけていただくことまで準備してくださっていたのですが、やっぱり現実的には、資金や町の理解など、なかなか大変で壁にぶち当たり断念しかけていました。2013年「ARABAKI ROCK FEST.」で、奈良さんが旅先などで撮られた写真を浅井健一さんの音楽にスライド映写でコラボする企画で出演していただいた年の打ち上げの席で、奈良さんへほんの少しだけ、いま自分が難しいことに直面していることをお伝えしたことがありました。その2日後に奈良さんからご連絡があり、ちょっと思いついたことがあるから、と打ち合わせのためにわざわざ仙台まで戻って来てくれたんです。奈良さんとランチでカレーを食べながら「街全体を大きく使うのは大変だけど、湖の畔でこんなことをやっている人たちがいるんだよ」と、スウェーデンの湖の畔でやっているフェスの写真をたくさん見せてくださいました。その打ち合わせが大きなきっかけとなって、猪苗代湖畔天神浜での「オハラ☆ブレイク」を始めたんです。
―― スウェーデンのフェスもヒントになっているんですね。以前、菅さんにお話を伺ったときに、イギリスのエディンバラのフェスもずっと心に残っていたという話もお聞きしました。
菅 以前、コロナが終息しかけた頃だったと思うのですが、フジロックの日高(正博)さんのご自宅でお酒の席をご一緒した際「街のなかで一大イベントをやりたい」と日高さんに話をしたことがありました。そのときに日高さんが「それだったらエディンバラのフェスがいいぞ」「絶対に行ったほうがいい」と言ってくださって。それから少しして、次に会ったときにも同じテンションで話をしてくれたんです(笑)。日高さんが繰り返し言うものだから「絶対、行かなきゃなあ」と思っていたんです。その後、2024年3月30日・31日、さいたまスーパーアリーナで開催した箭内さんの還暦記念イベント「風とロック さいしょでさいごの スーパーアリーナ “FURUSATO”」が終わったあと箭内さんとこぢんまり打ち上げをした際に、日高さんから聞いたエディンバラの話をしました。箭内さんは「すぐに行きましょう!」と言ってくださって(笑)。
箭内 言われてすぐに行くのが好きなんですよ(笑)。全然関係ないですけど、2007年、十八代中村勘三郎さんに「今度、ニューヨーク公演をやるから、箭内くん来てよ」と言われたときにも大変だったけどすぐに行って。「本当に来ちゃいました」というのがすごく好きで(笑)。「エディンバラ・フェスティバル」もその勢いで行ったんですけど(笑)、とてもよかったですよね。
菅 よかったですね。例えると、いろんなイベントの主催者の人がまったく違うことを同時開催している感じなんですよね。ある主催の人はスタンダップコメディを集めたフェスをやっていたり、ある人は大道芸をやっていたり、ある人は大学の軒下を使って古本のフェスをやっていたり。ということを8月の上旬から3週間くらい、同時多発でやっていて。
箭内 夜はエディンバラ城の前でバグパイプの行進があったり。
菅 お城を会場にした大きなコロシアムで連日開催されているショーはオリンピックの開会式のような雰囲気でした。
―― 現地ではそのフェスは根付いているんですね?
菅 根付いているんです。相当歴史があるようで(1947年〜)、はじめはお城のなかで「エディンバラ国際フェスティバル」として国をあげて開催していたらしいんです。そのフェスに公式に参加していない市民の方々が自主的に「エディンバラ国際フェスティバル」の周辺で勝手に「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」という企画を始めたようで。それがいつの間にか合体して、8月上旬〜末までの3週間で90万人を動員するイベントになったらしいんです。
―― フリンジのほうは市民の皆さん発だったんですね。
菅 そのようです。フリンジではミスター・ビーンが発掘されたらしいです。
箭内 とにかく明るい安村さんもフリンジに出たと言ってましたね。僕は次の年もテレビ局の人たちと行ったんですけど、そこでフリンジの朝の抽選会を見たんですよ。要するに大道芸をみんなに見てもらいたいという人たちが世界中から集まってくるんですよ。日本からは劇団鹿殺しの皆さんもいて。そこで抽選をして、その日1日の時間と場所が振り分けられるんですけど、その抽選会だけでもものすごいエネルギーを感じましたね。どんどん人が集まってきて、毎朝、抽選をやっているんです。
菅 エディンバラ・フェスを見たときに、温めていた「荒吐総合芸術祭」の構想プラス、エディンバラのフェスのようにオーガナイザーの違うフェスをミックスしたら、どんな感じになるのかな、ということを想像しました。
人間にはエンターテインメントやアートが
どうしても生きる活力として必要なんだな、
というのを目の当たりにしました
―― それが今回の「September JAM」につながるわけですが、今年が震災から15年というのも大きなものでもあると思います。
菅 大きいですね。
―― この15年のなかで「風とロック」や「ARABAKI ROCK FEST.」「オハラ☆ブレイク」を開催されてきて、音楽の力を当事者として感じるところはありましたか。
菅 とてもあります。震災の年に、箭内さんから「手伝ってほしい」とご連絡をいただき、6日間連続で福島県を横断する野外フェス「LIVE福島 風とロックSUPER野馬追」を開催しました。いま考えても、あの年、あのときにしか経験したことがないような出来事で、関係したすべての人たちの記憶に残っています。音楽と福島県のエネルギーをあらためて感じました。
箭内 震災の直後だったので、音楽は無力であるとかね、エンターテインメントの出番はまだ早いんだ、といろんな人に言われたし、ミュージシャンたちも自分たちが何をしていいか、と迷っているなかでの開催だったんですよね。6日間、場所を移動していくロックフェスなんてうまくいくわけないよ、と相当言われて。原発がいつ収束するのか、とか、避難先からいつ帰れるのか、誰も何も約束してくれていない時期でした。とにかく大きな約束が福島には必要なのではないか、と思ったんです。約束があらたに生まれて実行されたということが復興だったり、人々の力になるのではないか。そう考えて、無理やり大きなことをやったんです。人殺しとかいろんなことをネットで相当言われたんですけど、それでも菅さんも本当に助けてくれて、やれたんですよね。で、やっぱり半年間は福島のみならず、みんな雨戸を閉めて、洗濯物も外に干せず、ひっそりと暮らしていたときに、あの6日間のなかで見た景色というのは、みんなが大きな声で歌ったり笑ったり叫んだり拳を振り上げたり踊ったりしているものだったんです。すべての人がそうだとは言いませんが、人間にはエンターテインメントやアートがどうしても生きる活力として必要なんだな、というのを目の当たりにしたんですよね。思い切り泣いてもいい場所だったり大きな声で歌うことが許される場所がライブという場所なんだなあ、と強く感じましたね。
―― そういう体験を共にされてきたおふたりが、今回はタッグを組みました。菅さんが興した「オハラ☆ブレイク」と箭内さんが興した「風とロック」が「September JAM」という大きなくくりのなかで一緒になる。あらためてその経緯を教えてください。
箭内 震災から時間が経って、いい意味でも悪い意味でも風化が起きてきて。風化によって風評が抑えられている部分もあるんだけど、いろんなものが乱立……乱立といったら言葉が悪いかもしれないけど、イベントも増えたしフェスも増えて、福島県に限って言っても、毎週、何かをやっているんですよ。そのときに、なんかバラバラなのがもったいないから力を合わせられないのかな、と、菅さんに言ったんです。「オハラ☆ブレイク」もそうだし「風とロック」もそうだし、いろんなかたちで全国をまわったり県内を巡ったり、いろいろとやってきたんですけど、とくに15年が経って、力を合わせて新しいことが生まれるのではないか、と。それも復興にとって必要なプロセスだな、と思ったので、まず「オハラ☆ブレイク」と「風とロック芋煮会」が一緒になりましょう、と。それは効率がいいから一緒になりましょうということではなくて、2つの異なるものがひとつになって何かを生み出すということで、すごく大事なことだと思うんです。
菅 とくに福島県の特徴はエリアによって人柄もイントネーションも違うんですよね。そのなかで何かを表現したい人がいるとすると、どちらかというと、ライバル視しがちな感じがあるんですよね。
箭内 もったいないんですよね。
菅 そうじゃないんだよ、というふうにしたいという思いもあって。それで、たまたま「September JAM」を開催する猪苗代町というのが福島県の中心部、ちょうどど真ん中にあたるので、緩和剤のような位置付けで良いのではないかと。
箭内 しかも僕も「猪苗代湖ズ」というバンドをやっていることもあって。なぜ16年前に菅さんの企画に共感したかという理由のひとつに、「音楽と美術」というところが大きくて。僕は元々ミュージシャンになりたかったんです。でも人はミュージシャンになれないことがわかる瞬間っていうのがあるんですよ。
菅 あります。
箭内 高い声が出ないとか、難しいフレーズを弾けない、とかね。それで美術のほうにいったというのもあるんです。でも、そのあと、タワーレコードの仕事をしたり周辺から音楽にずっと関わってきて、その後、東京芸大でも教えるようにもなって。道路を1本隔てて美術学部と音楽学部があるんだけど、音楽と美術って、近いようで遠い。様々な事情や思い、立場も違って、なかなかひとつにならないジャンルなんですよね。芸大でも美術と音楽がもっと一緒にできることがないのかなあ、と思っていたし、さっきの「異なる2つの個性のイベントがひとつになることで新しいものを生む」というのと同じで、音楽と美術も非常に関わりが深い、と。どちらもこの世界に必要なアートなんですよね。大学3年生に教えている授業ではラップをつくらせるんですよ。学生たちは、「どうしてデザインの勉強をしているのにラップをやらされるんですか?」と最初の頃は不満も出ていたんですけど、「自分が思っていることをリアルタイムに声にしてみよう」と言ってやるんですけど、そうすると、みんな解放されていくんですよ。こんなに気持ちいいのか、というふうになるんです。RHYMESTERのMummy-Dが教えに来てくれているんですけど。そのラップに自分で映像をつけるという授業なんです。本当は美術と音楽はすぐそばにあるものなんです。やっぱりね、音楽ができる人は絵もうまいんですよね。絵が描ける人は音楽も好きだし。そこを開通させているのが奈良さんだったり、清志郎さんだったりするんですよね。そこをセパレートして考える方はもちろんいるんですけど、そこを融合できたらいいな、と。米津玄師さんの絵なんかめっちゃうまいじゃないですか。木村カエラちゃんも絵本を描くし。多才ですねということではなくて、そもそも一緒のものなのではないかな、と思っていたので、菅さんが融合させたいというかね、一緒にしてみたいというのはすごく面白いと思ったんですよね。たぶん50/50でやれているイベントって、まだないと思うんですよ。
菅 まだ、ないです。
箭内 エディンバラはそれだと思ったから行ったんです。どうしても芸術祭のなかで音楽がおまけであったりとか、音楽のイベントにアートの展示が部分的にあるくらいで、当初から奈良さんはそれだったら嫌だ、と言っていましたね。ガッツリやりたいんだって。奈良さんと僕らの思いが一致したのはすごく大きいですよね。言葉を綴ることもそうじゃないですか。だから菅さんは文芸的なものも準備しているんですけど、表現というものはほぼカオスというか一緒なんですよね。たまたま出口がどれだったかというだけで。
菅 表現には、音楽で体感できる素晴らしさと、静寂な中、視覚的に感じるものなど、いろいろあると思うんです。制作している方の思いや、制作中の孤独や、そういうのって、表現をひとつひとつ誠実に伝えていかなければ誤解をされるかもしれないし、そういうデリケートな場面というか、そこに丁寧に触れてもらえるようなものにしたいな、と思っています。
箭内 アートというのはつくることだけに価値があるのではなくて、それを受け取る・観る・体験することもアートだと思うんですよね。アートに携わる一部の人たちが特権階級のように振る舞う空気がすごく嫌で。「私は絵のことは何もわからないんです」という人はたくさんいると思うんだけど、絵の前に立つこと自体がアートで、だから音楽の観客もミュージシャンだと思うし、美術の鑑賞者もアーティストで。「September JAM」では、そこも一体化させたいんですよ。「オハラ☆ブレイク」も「風とロック 芋煮会」もたまたまそういう思考を持っているというか。観客と出演者の垣根がないということをやっているので、そこも非常に大きいですね。「September JAM」に来る人たちが芸術を外側から鑑賞するというふうには思わないでほしいというか。胸をはってほしい。好きなアーティストを見つけて応援していること自体、素晴らしいことなので。
菅 表現の素晴らしいところは、亡くなられてしまったアーティストの人たちの作品も体感できる。音楽も絵も文章も映像も全て素晴らしいことを伝承し続けていきたいというか。
箭内 清志郎さんの絵の展示もあります。
菅 あとはチバユウスケさん。ソロの最後のアルバムのときにご自身で撮られた写真があって。それをチバさんの事務所やご家族に選んでいただき「September JAM」で展示することになったので、そうやってずっと生き続けるんだよ、ということを伝えられるといいなと思います。

アートはあなたの外側ではなくて、
あなたのなかにあるんです
―― いまはサブスクが主流になってしまいましたが、以前はアルバムジャケットの絵を眺めながら音楽を聴いていましたよね。
菅 そうです!
箭内 一生懸命に想像しながらね(笑)。まさにそうなんです。
菅 奈良さんの個展に行くと、アルバムジャケットがいっぱい飾ってあるんですよね。
箭内 レコード屋さんでジャケットをずっと見つめてね、買うか買わないか迷って、買ってハズレたときのショックね(笑)。あれによってギャンブル力が高まっていましたよね(笑)。いまはそういう楽しみや力が奪われてしまいました。
―― おふたりの話を聞いて「September JAM」がどういうものなのか、すごくよくわかりました。
菅 現時点ではわかりにくいですよね。
箭内 芸術というものに対しての先入観が強すぎて、美術館に行きましょう、みたいなことになっちゃっているので。「なんでもアートなんだ」ということを発信したいんですよね。
―― しかも、いままでにないフェスの形態ですからね。
箭内 そうなんです。だからいま「ART IS IN YOU」というTシャツをつくろうと思っているんです。アートはあなたの外側ではなくて、あなたのなかにあるんです、という。それをデザインしているところです。
―― とはいえ、「September JAM」の全貌がまだ伝わっていないところもあります。
箭内 そうなんですよね。このままいくと僕らの気持ちだけが空回りして終わっちゃう(笑)。
菅 わかりやすく言うと、2026年9月21から11月3日まで猪苗代町でロングランのイベントが開催されます。そのなかで、チケット形態は別になりますけど「風とロック芋煮会 in September JAM」が9月21日と22日に行われます。これはいつも箭内さんがプロデュースしている「風とロック芋煮会」のファンの気持ちを裏切らない、いつもどおりの「風とロック芋煮会」を開催していきます。9月23日は、僕が毎年猪苗代湖畔でやっていた「オハラ☆ブレイク」のコンセプトを今年は猪苗代町の中心部にある亀ヶ城公園という、磐梯山を見晴らす広場で開催します。中心部から徒歩圏内にアート作品がたくさん飾られるため「オハラ☆ブレイク」のセットチェンジの合間に、街のなかの芸術作品を観ることができたり、映画を観れたり、街で食事をしたり、そういう一日にしようと思っています。
箭内 アート作品を観た人はパスポートノートにハンコを押したりね。
菅 「風とロック芋煮会」と「オハラ☆ブレイク」から始まって、11月3日までいろんな企画をいま組んでいる途中です。そのなかには、小説家の伊坂幸太郎さんにご協力いただくことや、街のなかにある、僕の同級生が社長をやっている稲川酒造という酒蔵に協力していただいたり。「オハラ☆ブレイク」をきっかけにして撮った映画の上映会も10月くらいに実施したり、天神浜で花火を上げたりもしたいなあ、と思っています。それから、いま調整中ですけど、是枝裕和さんが監修した「LIVE福島」のドキュメンタリー映画もぜひ上映したいなあ、と思っています。会期中の様々な事柄には「鑑賞パスポート」で参加できるよう構成していきます。
箭内 あとはアートの入り口として、ミュージシャンたちが描いた絵、先程、清志郎さんやチバさんの写真の話も出ましたが、GLAYのTERUとかTHE BACK HORNから菅波(栄純)と松田(晋二)が参加したりとか。
菅 浅井健一さんもそうですし、GLIM SPANKYの松尾レミちゃんもグラフィックデザインをやっているので参加してもらいます。奥田民生さんはいまのところ何をやるのかまだ決まっていないです(笑)。何かをやるよ、とは言っていました(笑)。
―― 奥田民生さんは美術部門でもラインナップされていますね。
菅 さっき箭内さんの言葉にもありましたけど、表現が美術なので、そういう気持ちで参加されると思います。最初は習字を書こうかなあ、と仰っていたようですが、お気持ちが変わるかも(笑)。
箭内 習字も見たいですけどね(笑)。
菅 あとは奈良さんのお友達の谷口正造さんとSAIAKUNANAさんも参加されます。「オハラ☆ブレイク」に参加されていた福島県の美術家の方も参加されます。
―― そういったたくさんのアートが街のなかに飾られるというイメージでいいのでしょうか?
菅 いま商店街がいわゆるシャッター商店街のようになっているんですね。空き家もたくさん出ているんです。そこを町からお借りして、展示をやろうと思っています。例えば、最近、駅前の呉服店がカフェになったんですけど、そこも発表の場としてお借りすることになっていて、そういう場所の楽しさもぜひ感じてほしいなあ、と思っています。
―― 空き家だけではなく、いま営業されているお店も美術館になるんですね。
菅 そうです。お店の一角をお借りしたり、町中の銀行のロビーとか。昔、バスセンターだったところが、いまは建物だけ残っているんですけど、そこでも展示をやったりとか。要は町の商店街全体が美術館になるという考え方ですね。
―― 例えば清志郎さんの絵を観ようと思ったら、9月21日から11月3日の間で、猪苗代町を訪れて鑑賞パスポートを購入すれば観られるということですね。
菅 そうですね。会場の一つであるはじまりの美術館は毎週火曜日<火曜日が祝日の場合、翌水曜日が休館/9月23日(水・祝)は開館、翌9月24日(木)は振替休館>が休館日なんですけど、原則的には11月3日まで通して観られます。瀬戸内国際芸術祭のように、パスポートには来られた方が「美術作品を観ましたよ」というスタンプを押せるようにします。そのパスポートを持っていれば参加できるイベントも企画していこうとは思っています。
―― 長い期間を設定した理由は何かあるんですか?
菅 いらっしゃる方がご自分たちのペースで作品を観てほしいという思いがありますね。
―― ライブ会場についても教えてください。
菅 「風とロック芋煮会」は猪苗代スキー場ミネロで開催されます。
箭内 アートを観るにはライブの前日とか翌日に参加してもらえれば、と思っています。会場はそんなには離れていないんですよ。
菅 車で5分くらいですね。「オハラ☆ブレイク」のほうは亀ヶ城公園という城跡の公園でやります。
―― 先程、お酒の試飲もあると伺いましたが、音楽と美術だけではなく食も取り入れて、生活にも根付くようなフェスになりそうですね。
箭内 食も人もそうですけど、これもアートって呼んでいいのね、ということになればいいと思うんです。僕は人生を通して、そのキャンペーンをやっていきたいんですよね。権威を壊したいので。
菅 そうですよね。例えばレストランを経営している方もいろんなことにこだわっているでしょうし、いろんなものに表現の場がありますよね。それから、この企画のためにちょくちょく猪苗代町に行っているんですけど、僕が小さい頃にはもっと活気があったんですよね。町のなかにもお店がいっぱいあったし。そういうのがどんどんなくなっていくのは寂しいなあ、と思っていて。そういう意味でも町が彩りを取り戻すようなイベントにしたいとは思っています。ただ、いろいろやるには資金も必要なので、たくさんチケットを買ってほしいです(笑)。奈良さんの特製スカジャンも絶賛販売中です。これはこのイベントのためだけにつくってくださって、限定品なので、ぜひこちらもお買い求めください(笑)。
箭内 運営資金がそこからも捻出されますので(笑)。

© 2026 DONUT
INFORMATION

ARTS in September JAM
日時:2026年9月21日(月・祝)〜11月3日(火・祝)
会場:福島県耶麻郡猪苗代町
アクセス:https://www.septemberjam.com/access/
展示詳細:https://www.septemberjam.com/artist/
チケット:
▼ ARTS in September JAM 鑑賞用パスポート:¥3,900(税込)
▼ 9/23 オハラ☆ブレイク'26 秋-芋煮会- ライブ鑑賞付きパスポート:¥6,900(税込)
※15歳以下無料(保護者同伴に限る/一部企画・イベントを除く)
※ARTS in September JAM鑑賞パスポート(ライブ鑑賞券なし)は、当日追加で¥3,000(税込)をお支払いいただくことで「9/23 オハラ☆ブレイク'26 秋-芋煮会-ライブ付きパスポート」へ変更できます。
チケットの申し込み:
・チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/septemberjam/
・岩盤:https://ganban-arabaki.ocnk.net/
・イープラス:https://eplus.jp/septemberjam/
・ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?lcd=23828
受注生産のスカジャン(ARTS in September JAM 鑑賞パスポート+9/23 オハラ☆ブレイク'26 秋-芋煮会- ライブ鑑賞付き)をアンコール受付!

スカジャン購入チケット:
▼ スカジャン(ARTS in September JAM 鑑賞パスポート+9/23 オハラ☆ブレイク'26 秋-芋煮会- ライブ鑑賞付き):¥99,000(税込)
スカジャンのサイズなど詳細:https://www.septemberjam.com/ticket/
※ スカジャンは現地受け取りまたは配送受け取り。配送の場合は、チケットぴあのみ受付。別途送料2,200円(税込)がかかります。
スカジャン申し込み:
・チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/septemberjam/(現地受け取り/配送)
・岩盤:https://ganban-arabaki.ocnk.net/(現地受け取りのみ)
・イープラス:https://eplus.jp/septemberjam/(現地受け取りのみ)

風とロック芋煮会 in September JAM
日時;2026年9月21日(月・祝)、22日(火・祝)
会場:猪苗代スキー場 ミネロ
出演:https://www.septemberjam.com/artist/
チケット:
▼ 2日間通し券:¥22,000(税込)
▼ 9/21 1日券:¥12,000(税込)
▼ 9/22 1日券:¥12,000(税込)
※未就学児入場無料
チケットの申し込み:
・チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/kazetorockimonikai-2026/
・ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?lcd=22501
・イープラス:https://eplus.jp/kazetorockimonikai/

オハラ☆ブレイク'26 秋-芋煮会-
2026年9月23日(水・祝)
猪苗代町亀ヶ城公園
出演:https://www.septemberjam.com/artist/
チケット:
▼ ARTS in September JAM鑑賞用パスポート付きチケット:¥6,900 (税込)
チケットの申し込み:
・チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/septemberjam/
・岩盤:https://ganban-arabaki.ocnk.net/
・イープラス:https://eplus.jp/septemberjam/
・ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?lcd=23828
チケット早見表

■ 各イベントの出演者情報・展示の内容・チケットの最新情報などは公式サイトでご確認ください。
公式サイト:https://www.septemberjam.com/





