中野ミホのコラム「まほうの映画館2」
■中野ミホ(Singer/Songwriter)のコラム「まほうの映画館2」
中野ミホが最新作から過去の名作まで映画を紹介します。
●プロフィール:中野ミホ/北海道札幌市生まれ。2009年に結成したバンド「Drop’s」のボーカルとして活動し、5枚のフルアルバム、4枚のミニアルバムをリリース。2021年10月にDrop’sの活動を休止後、現在はシンガー、ソングライターとして活動。ギター弾き語り、ベースを弾きながらのサポートピアノとのデュオ編成やドラムを加えてのトリオ編成など、様々な形態で積極的にライブ活動を行なっている。
●公式サイト:https://nakanomiho.tumblr.com
●中野ミホYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCjvQfnXVg6hTd8C8D6PSQGQ
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第53回「きみは宇宙でいちばん、すてきな相棒! プロジェクト・ヘイル・メアリー」
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 (2026年:アメリカ)
原題:『Project Hail Mary』
監督:フィル・ロード&クリストファー・ミラー
脚本:ドリュー・ゴダード
原作:アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(早川書房刊)
キャスト:ライアン・ゴズリング/ザンドラ・ヒュラー/ケン・レオン/ライオネル・ボイス ほか
公式サイト:https://projecthm.movie
※全国順次公開中
2026.04.23 upload
みなさま、こんにちは。
暖かい日がふえてきて、もうすっかり春ですねー。
いかがお過ごしでしょうか。
さて今回は、先月公開され話題になっていたこちらの作品を観に行ってきました!
原作小説を読んでから観にいきたい!と思い、読んでいたら映画の公開から1ヵ月経ってしまった……汗
それでも映画館で観て大正解でした。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(原題:『Project Hail Mary』)
2026年、アメリカの作品です。
監督はフィル・ロードとクリストファー・ミラー。
原作はアンディ・ウィアーの同名のベストセラーSF小説です。
出演はライアン・ゴズリング、ザンドラ・ヒュラーなど。
太陽のエネルギーが奪われるという異常現象が発生し、このままでは地球は滅亡してしまう。
人類に残された希望は、11.9光年先の唯一無事な星へ向かい、その原因を解明すること。
そのミッションに送り込まれたのは、かつては優秀な科学者でありながら、今は中学教師として平凡に暮らしていたグレース(ライアン・ゴズリング)。
宇宙でたったひとり任務に挑む彼は、やがて同じく母星を救おうとする異星人ロッキーと出会い、科学を共通言語にしながら共に困難に立ち向かっていきます。
とてもよかったー! じんわり余韻……。
小説とは少しテイストが違っていて、でも大事なシーンはしっかりおさえられていて、何よりライアン・ゴズリングとロッキーのチャーミングな魅力があふれまくっている素敵な作品でした。
原作はかなりボリュームがあって、科学にかんする用語もたくさん出てくるし、重力や気圧などの細かい設定もたくさんあってそれがまためちゃくちゃ面白いのですが、今回の映画作品ではグレースとロッキーの表現にフォーカスされていた印象でした。
細かい設定は本を読んでいた方が理解できるかもしれませんが、読んでいなくても十分楽しめる内容だと思います。
私が特に印象的だったのは異星人ロッキーが「キセノナイト」(彼の星の化学物質)で作る小物や、宇宙船の造形!
古代文明の遺跡のような、岩と金属が融合したような?
不思議で美しくて、祖先とか歴史を感じるようなところもあってかっこよかった!
そしてもちろんロッキー自身の造形や動きも素晴らしかったー。
目も口もないのに、なぜかあったかみがあって、動きもクレイアニメを見ているような不思議な感覚。
どこかなつかしくなるようなアナログ感がありました。
(パペットを作って実際に動かして撮影したとのこと! 納得)
あとは全体的に色と光がとても美しかったなぁ。
どことなくアナログな質感で、あたたかみがあって。
冒頭から、宇宙船の内部の光も無機質な感じじゃないし、グレースはいつもカラフルな洋服を着ているし(Tシャツ毎回かわいい)、原作には登場してない壁一面が画面になっている部屋も、おしゃれだったなぁ。
そしてもちろん宇宙空間の色たちもすごく綺麗でうっとり。
エイドリアン(登場する星の名前)の色はそうなるのねーと思ったり。
小説で読んでいた景色が目の前に現れるとやっぱりすごくワクワクしました。
そして音楽がかなり良かったー! 選曲がおしゃれだったなぁ。
それもまたこの映画の抜け感というか、絶妙なゆるさと軽さ(いい意味で)にもつながっている気がしました。
全体的に、SF超大作!っていう雰囲気はそこまで感じなくて、どちらかというと親しみとユーモアのある、不思議な美しさをたたえた作品だったなぁ。
言わずもがなですがやっぱり、グレースとロッキーのハグ、そしてグレースの流す涙に静かにぐっときてしまいました。
お互いの個人的なことを話すシーンや、ダンスしたりするシーンも、とても良かった。
ロッキーが地球の景色の映像を見て、「素敵だね」と言うのもなんか、嬉しくなったなぁ。
うん、なんかじんわりと嬉しくなるような場面が多かったです。
やっぱりそこにあるのはグレースもロッキーも、子どもたちや仲間、大切な人への愛なんだなぁ。
二人ともすごく勇敢だけれど「ヒーロー」っていうよりはとても人間味があって、なおさら愛おしくなりました。
やっぱりSFは夢があって、いいですねー。
自分の身のまわりに今当たり前にある空気や空や、植物や動物、自分の身体も、あたらめて奇跡のようなものなんだなぁと思ったり。
宇宙にはまだまだ解明されていない謎や、出会っていない生物がきっと無限にいるんだろうな、彼らもおしゃれしたり、仕事したり、恋をしたりするのかな、とか。
子ども心に返らせてくれるワクワクと想像力がつまっていました。
まだやっている映画館もあるはず……!
ぜひ彼らと一緒に宇宙を旅するような気分を、味わってみてくださいー!
それではまた。
© 2026 DONUT

INFORMATION

EP『Bones』
2025年10月2日リリース(CD)
2025年11月19日リリース(12インチアナログ盤)
収録曲:01. So long/02. グリーンピース/03. ねずみの記憶/04. オレンジ/05. バニラ
インタビュー公開中:https://donutroll.tokyo/wd/20260107_nakanomiho
LIVE INFORMATION
■ 「COMPLEX &月見ル君想フ pre.『SYNCASET』supported by CASSETTE EXPRESS」
2026年5月1日(金)青山 月見ル君想フ
出演:ayU tokiO/内村イタル/ぎがもえか/中野ミホ(Band Set)
■ 「狛江 珈琲参道2026」
2026年5月6日(水・祝)雲松山 泉龍寺
※雨天中止
出演:https://coffeesando.com/#music
■ 自主企画「hug 3」
2026年6月23日(火) 下北沢 SPREAD
出演:タデクイ/中野ミホ(Band Set)
※ライブの最新情報はオフィシャルサイト、公式Xにてご確認ください。
公式サイト:https://nakanomiho.tumblr.com
公式X:https://x.com/miho_doronco12




